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花に感じる季節のうつろい

 「秋は風、春は光」。季節の到来を感じられる言葉です。
 
 今年はほんとうに寒いものの、立春を迎えて、日差しに(ほんとうに微かですが)春を予感させてくれるようになってきました。

 植え替えの最中にみつけた一輪。
 ’クチュール ローズ チリア’です。

チリア2012冬

 この品種の特徴、弁先の切れ込みはそのままに、カップが深く。花色は、あるような無いような、微妙な色彩になっています。ほんのりと、春の予感。

 この花をNew Rosesでご紹介用に撮影を行ったのが、ちょうど2年前。田川啓二さん作の華やかなドレスと一緒でした。

 その後株を地植えに。すると、春からずっと、細い枝の先に次々と花を咲かせてくれています。株は半横張くらいのブッシュ。花や樹の繊細な印象に比べ、とても丈夫です。


 作出者の河本純子さんがあるとき、「うつむき加減に咲いたときの花が、私にとってのチリア」と語ったことがあります。
 
 下の写真は昨夏の、雨に打たれてしっとりとした一番花。ちょうどそんな風情です。

チリア2011雨

 風、光、雨…季節ごとの空気とともに日本のバラは微妙に表情を変えます。

 創り出された繊細な造形、その花に現れた「季節」。
 
 身近に栽培していてこそ、そういった日本のバラの美しさを感じることができるのでしょう。





 

 

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玉置 一裕 (たまおき・かずひろ)
産經新聞メディックス勤務。ローズブランドコレクション『New Roses』を編集。
愛知県出身、射手座のO型。園芸歴37年・バラ栽培歴32年で愛知の私宅でバラ約400種類を栽培。


「バラは『育種家が自然を相手に創り上げた、クリエイティブな作品』と捉えています。歴史が古いだけに生活や芸術・文学との関わりも深く、栽培するだけでない楽しみ方がたくさんありますよ」